

国内線・国際線を展開する日本を代表する航空会社。安全運航を支えるため、運航本部ではパイロットのスケジュール管理、運航計画の調整など、多岐にわたる業務を担っている。
日本航空株式会社(以下、JAL)の運航本部には、パイロット一人ひとりのフライトスケジュールを作成・管理する「スケジューラー」と呼ばれるスペシャリストがいます。
スケジューラーは機材ごとに担当が分かれており、その一つがボーイング737型機(以下、737型機)のチームで、13名で構成されています。
737型機のスケジューラーは、週3回の出社を基本としながら、テレワークと出社を組み合わせて業務を進めていました。しかしその中で、すぐに確認したいときに、相手がその場にいないため声をかけられない、あるいは声をかけてよい状況か分からないといった課題が顕在化していました。
こうした課題を解消するために導入されたのがoviceです。導入後は、出社かテレワークかにかかわらず、メンバー同士が必要に応じて声をかけやすくなり、日々のコミュニケーションのあり方が大きく変わったといいます。
今回は、運航本部 737型機スケジューラーの三戸さまに、導入の背景や活用方法、導入後に起きた変化について伺いました。

ーovice活用前、どのような課題がありましたか。

三戸さま: 在宅メンバーと出社メンバーの連携のしづらさが課題でした。
チャットツールは導入していましたが、返信のタイミングはその時々の状況によってまちまち。数分で返ってくることもあれば、数十分かかることもあります。業務上、「今すぐ聞きたい」と思うことも多いのですが、タイムリーに確認できないもどかしさを感じる場面も多々ありました。
また、ウェブ会議を設定するにしても、担当者の予定を確認して、ミーティング時間を連絡して…といったプロセスが必要です。少しの確認に対して、大きな労力が求められるのも一つの課題でした。
ーチャットが数分で返ってくるのは、比較的早い方だとも感じます。それでも、業務上は支障があったのでしょうか。
三戸さま:スケジューラーの仕事の幅は広く、訓練計画、チャーター便の対応など、業務内容によっては専門性も高くなり、詳しいメンバーも変わります。
そのため、内容に応じて「誰に確認すべきか」が変わり、適切なメンバーへすぐに確認を取りたい場面が日常的にあります。
急を要する場面では電話をすることもありましたが、相手の状況が分からない中で、いきなり電話をかけることには抵抗感がありました。「確認はしたいものの、今電話して本当に大丈夫なのか…」という迷いが生まれ、さらに確認までに時間がかかっていたと思います。
ー737型機のスケジュール独自の課題感は何かありましたか。

三戸さま:737型機は運航便数が多い分、スケジュールの組み方次第で、乗務員に大きな負担をかけてしまいます。
そのため、各乗務員のスケジュールを決める際は、規程を満たすのはもちろん、冬場であれば雪の多い地域へ向かう便が連続しないようにする、子育て中の乗務員は土日を優先的に休みにするなど、一人ひとりの状況に合わせて組むようにしています。
ただ、そうした配慮をするためには、チーム内でのコミュニケーションが不可欠です。特に、急なオペレーションの変更があった場合は、関係者間で素早く認識を合わせる必要があるため、すぐに相談・確認できる環境が求められていました。
ーそんな中で、どのようにしてoviceを知ったのでしょうか。
三戸さま:業務改善を主導する部署からのオファーにより、oviceの存在を知りました。まずは2025年6月~9月にかけてトライアルを行い、手応えを感じたため、10月から正式に契約しました。
ーoviceに触れた時の感想や、気に入っている機能があれば教えてください。
三戸さま:直感的に使いやすいと感じました。特に気に入っているのが、oviceの「肩ポン」機能です。リアルなオフィスで肩をトントンとたたいて声をかけるような感覚で、相手に話しかけることができます。この機能のおかげで、声をかけることへの心理的なハードルが下がったと感じます。
ー実際に使われているoviceのスペースは、どのような雰囲気でしょうか。
三戸さま:上司が「せっかく使うなら、遊び心のあるオフィスにしよう」と提案してくれたため、ハリーポッターの世界観を再現したoviceスペースになっています。

例えば、全員が集まる場所は「大広間」、毎日1回行う定例ミーティングは、「ダンブルドア校長室」で開催しています。個人面談用の部屋には、グリフィンドールやスリザリンなど、4つの寮の名前が付けられています。
このレイアウトにしたことで、単なる業務ツールではなく、「入ること自体が少し楽しくなる空間」になりました。遊び心があることで、メンバーも自然と使い続けてくれますし、チームの雰囲気も和らいでいると感じます。
ーoviceを使う上で、何かルールは設けているのでしょうか。
三戸さま:明確にルール化しているわけではありませんが、在宅でもオフィスでも、業務を始める際にはoviceに接続し、話しかけられる状態にしています。
また、お昼休みや手が離せない時にはステータスを変更するなど、今の自分の状況が周りにひと目で分かるように工夫している社員も多いです。
ーoviceを導入する前と比べて、特に大きく変わったと感じる点はどこですか。
三戸さま:相手の状態が分かりやすくなったことで、業務上のやり取りの効率が向上したと感じています。「肩ポン」すれば簡単に話しかけられるので、確認をする際の心理的な負担も大幅に減りました。

また、新入社員への教育も、oviceがあることでスムーズになりました。これまでは、オフィスに来てもらい、先輩の横についてゼロから覚えてもらう必要がありましたが、oviceがあれば、テレワーク中でも「となりにいる」感覚でやり取りできます。新入社員としても、分からないことはすぐにovice上で先輩に質問できるため、業務に慣れるスピードが上がったと感じます。
ーoviceを導入したことによる、チームメンバーの反応はいかがでしたか。
三戸さま:三戸さま:導入前から在籍している社員からも、新入社員からも、「確認したい時に、すぐに話しかけられるので解決までのスピードが速くなった」と喜ばれています。
また、家族の事情などで実家からoviceに接続する社員もいますが、oviceがあると、チームの一員として同じ場所で働いている感覚が得られます。そうした安心感が得られるのも、かなり好評です。
ー今後、oviceをどのように活用していきたいですか。
三戸さま:現在は部内での利用が中心ですが、今後は他部署との連携にも活用できると考えています。
フライト一便一便のスケジュールを決めるには、客室部門や運航部門など、多くの部署が関わります。天候の影響や機材トラブルなどによって、一度決めた計画を状況に合わせて変更しなければならない場面もあります。
そのような時には、関係者がすぐに集まり、改めて対応方針を確認・調整する必要があります。oviceなら、必要なメンバーがすぐに集まれるため、こうした場面でも力を発揮できると期待しています。