

北海道立市民活動促進センター(管理・運営:特定非営利活動法人北海道NPOサポートセンター)(公式サイト:https://h-civic-activities.jp/)
市民活動や地域づくりに関心を持つ北海道内の個人・団体に向け、法人設立の相談や研修講座の開催など、幅広いサポートを提供している。
札幌市に拠点を置き、北海道全域の市民活動を支援する北海道立市民活動促進センター。市民活動や地域づくりに関心を持つ個人・団体に向けて、法人設立の相談や研修講座の開催など、幅広いサポートを提供しています。
しかし、北海道という広大な地域をカバーするという使命を持つ同センターにとって、物理的な距離は大きな課題でした。
今回取材したのは、北海道立市民活動促進センター(管理・運営:特定非営利活動法人北海道NPOサポートセンター)で、oviceを活用した「バーチャル相談窓口&フリースペース」の運営を行っている伊藤麻純さま。ovice導入の経緯や具体的な活用方法、今後の展望などを伺いました。

ーまず、北海道立市民活動促進センターについてお聞かせください。

伊藤さま:北海道在住の個人や団体を対象に、法人や団体の設立に関する相談対応、助成金などの情報提供、研修や講座の開催などの支援を行っています。札幌市中心部に拠点を置き、机や印刷機などを備えた、交流スペースやミーティングスペースとして利用されている施設です。
ーovice活用前、どのような課題をお持ちでしたか。特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
伊藤さま:北海道全域の住民をサポートする施設ではあるものの、センター自体は札幌市にあります。そのため、稚内や知床など、離れた地域にお住まいの方々にとっては、来訪して利用することが難しいという課題がありました。
当法人の管理・運営の運営方針として、「世代を超えた運営」「地域を超えた運営」「施設を超えた運営」「人と人とのつながり、対話による運営」の4つを掲げています。コロナ禍を経てオンラインツールが急速に普及したことで、より「地域を超える」運営がより身近になりました。相談対応では一般的なWeb会議ツールを使用していましたが、もっと気軽に、札幌にある施設に近いようなイメージのものがあると良いなと思っていました。
ー課題の解決策としてoviceを選択した理由を教えてください。
伊藤さま:当法人理事が運営する団体において、以前からoviceを活用していると伺い、その理事からの紹介をきっかけに導入を検討しました。
その方は環境系のNPO法人を運営しており、北海道内の各市町村をつなぐ関係人口創出のプロジェクトイベントなどで、oviceを活用していました。オンラインでありながら、リアルな場のように自由な交流ができる点に魅力を感じ、センターの運営にも適していると考え、提案してくれました。
実際にoviceを見てみたところ、非常に使い勝手が良いと感じたため、oviceを活用したセンター運営を進めていくことを決めました。
ーいつ頃から、どのようにoviceを活用されているか、改めて教えてください。

伊藤さま:特定非営利活動法人(NPO法人)は、年に一度事業報告や今後の事業方針を会員に共有し承認を得るために「総会」を開催します。総会開催の時期は各法人によって異なります。当法人は、2025年6月に総会を開催し、その場で初めて会員へ向けて試験的にoviceをお披露目しました。
総会当日は約30人が参加。そのうち5人ほどがoviceにアクセスし、空間内を移動したり会話をしたりしました。まずは使用感を確かめてもらいつつ、今後の運用イメージを持ってもらうことを目的としていましたが、想像以上に好意的な反応が得られました。
その後、準備期間を経て、2025年9月から正式に、北海道立市民活動促進センターのバーチャル相談窓口&フリースペース「coe-tecoラウンジ」として運用を開始しました。。
ーoviceの活用人数を教えてください。
伊藤さま:タイミングや利用目的によって利用人数にはばらつきがありますが、活動に関するミーティングで利用する場合は、20人ほどが同時にアクセスすることもあります。また、各NPO団体のミーティングなどでは、3~4人ほどがoviceに入り、話し合いを行ったケースもありました。
用途や参加人数に応じて柔軟に使える点は、センターの運営においても非常に助かっています。
ーoviceを活用する上で、工夫されたポイントは何ですか。レイアウトの設計や運用方法の構築など、印象的なエピソードを教えていただけるとうれしいです。
伊藤さま:スタッフの中で、他NPO法人のoviceの使用経験のある者がおり、その方を中心に空間設計を進めていきました。

空間設計で意識したポイントは、できるだけ多様な用途に対応できるようにしたことです。さまざまな立場の方からの相談を受け付ける場所でもあるため、例えば、少人数で落ち着いて話ができるスペースや、大人数で会議やミーティングができるエリアなど、利用シーンを想定しながら空間を設計しました。
ーoviceを運用するなかで、利用者からの声など、印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
伊藤さま:これから本格的に利用を広げていく段階ではありますが、北海道内の各NPO団体が「ネットワーキングのためにoviceを使いたい」と言っているのが印象的でした。
一般的なウェブ会議ツールだと、「会議をしてそのまま終わり」になりがちです。会議中に発表された内容について個別に話したい場合、会議の最後に「〇〇さん、この後少しお時間よろしいですか」と声をかけ、Web会議のホスト権限を譲っていただいたり、改めて別のWeb会議を立ち上げて話しています。
oviceでは、会議終了後に個別で話したい場合は該当する人たちと空間内の別の場所に移動して話すことができます。また、それ以外の人たちもその場でそのまま会話を続けることができます。会議後のちょっとした会話や確認が、自然に、かつ同時多発的にできるところが、対面での会議や実際に会って話をしている感覚と近く、効率的だと感じています。
また、学生団体の場合、ウェブ会議ツールのアカウントを1つしか契約していないケースもあります。誰かがそのIDを使用していると、他のメンバーは会議の終了を待つか、別のツールを探さざるを得ません。oviceであれば、同じ空間に集まるだけでミーティングを行うことができ、用途や人数に応じて、複数のミーティングを同時に進行することができるのも便利です。
突発的な打ち合わせや、並行して進む会議にも柔軟に対応できる点は、oviceならではの魅力だと感じています。
ー北海道立市民活動促進センターで、今後どのようにoviceを活用していきたいかを教えてください。
伊藤さま:今後は、告知にもさらに力を入れ、より多くの道民の方々に利用していただき、多様なニーズに応えられる場にしていきたいです。
また、災害時にはoviceを拠点として、さまざまな団体に情報を共有するなど、BCP対策の一環としての活用も進めていきたいと考えています。実際に、札幌で防災活動を行っている方からも、「oviceのような空間があることは、BCP対策としても非常に有効だ」という評価をいただいています。平時から利用を定着させておくことで、有事の際にもスムーズに情報共有ができる場として機能させていきたいです。