三重県教育委員会、不登校生徒のためのメタバース活用 “自由に活動できる”“入りやすい”メリット

2023-07-26
利用組織名

三重県教育委員会(公式サイト:https://www.pref.mie.lg.jp/KYOIKU/HP/index.shtm

取材対象者
教育総務課 野田さま、生徒指導課 中西さま
利用人数
5~50名程度
企業・イベント概要

三重県全域の学校教育、社会教育、文化、学校体育等に関する事務を担当する機関。中でも教育総務課は教育現場へのデジタル技術の導入支援、生徒指導課はいじめ対策や学校安全の問題への対応、不登校支援を行う。

活用のポイント
  • 入った瞬間に参加者の顔が出てくるビデオ会議ツールは、不登校の生徒が入るにはなかなか勇気がいる環境
  • oviceだとアバターで入り、入ってすぐにどこかに行く、という動きがとれます。参加者にとっては非常に入りやすい環境
  • 参加する生徒が思い思いの時間を過ごせる環境だと感じている
  • 繰り返し使うことで慣れてきたのか、徐々にビデオをONにする生徒が増えた。今までのビデオ会議ツールを使った運用ではなかった変化

三重県教育委員会では、2022年の7月から不登校の状況にある生徒等を支援するため「オンラインの居場所」という事業が立ち上がりました。同年10月、oviceを導入したことで、参加者数増加、交流が活発化するなど、多くの変化があったそうです。

今回は三重県教育委員会の教育総務課の野田さん、オンラインの居場所事業を担当する生徒指導課の中西さんより、oviceを導入して感じたメリットや、参加者の反応についてお話を伺いました。

研修会開催後の様子は、まさに「現実のようなコミュニケーション」。教育委員会での応用にアイデア

ーoviceとどのように出会われたのか教えてください。

野田:
一度とある県立学校でoviceを使った研修会が開催されました。教職員などの教育関係者が集まる機会で、私もそこに参加し、そこで初めてoviceに入ったのです。

学校名と名前を入れる実名参加の研修会だったのですが、知り合いの先生同士がかたまって会話していたり、研修会がお開きになった後に講師と参加者で質疑応答が行われていたり、さまざまなコミュニケーションを目にしました。講師への質問に順番待ちの列ができるなど、オンラインなのにリアルと同じようなコミュニケーションをしていると感じたのです。

不登校支援の事業「オンラインの居場所」など、教育委員会で活用できるかもしれないと思い提案いたしました。

ー「オンラインの居場所」にoviceを導入した背景には何があったのでしょうか。

中西:
私が所属する生徒指導課は、いじめ対策や学校安全、不登校支援を行う部署なのですが、oviceはオンライン不登校支援事業によさそうだ、と期待を覚えました。

それまではビデオ会議ツールを使って実施していたのですが、参加人数が少ないという課題がありました。

不登校の生徒が“入りやすい”特長 「公園のように使える」という感想も

ーoviceを活用しての「オンラインの居場所」の感想をお聞かせください。

中西:
参加する生徒が入りやすい、というのが一番の利点だと感じています。

ビデオ会議ツールでは、入った瞬間に参加者の顔が出てきます。不登校の生徒が入るには、なかなか勇気がいる環境だと思います。

oviceだとアバターで入り、入ってすぐにどこかに行く、という動きがとれます。参加者にとっては非常に入りやすい環境であると思いました。

画像出典:oVice公式 YouTube【ovice活用事例/フルVer】三重県教育委員会

一度、3Dのメタバースツールも使ってみたのですが、システム不調が起こったり、そもそもの入り方が難しかったりで、中には諦める生徒もいました。oviceはURLをクリックし、名前を設定するだけで簡単に入れます。心理的負担だけでなく、こういった操作上のハードルも低いので、「次も入ってみようかな」という気持ちになってくれているんだと思います。

また、入りやすさだけでなく、中で行われるコミュニケーションのしやすさも感じています。チャットやリアクション、アバターの移動などで意思表示が可能ですし、視覚的なわかりやすさが音声会話との相性がいいと思っています。アバターがいるので、人が隣にいるような感覚で会話やチャットなどのコミュニケーションができると感想を話す生徒もいました。

動画を載せるといった機能もあり、参加する生徒が思い思いの時間を過ごせる環境だと感じています。

背景画像設定だけで、会場のビジュアルが変えられることも、楽しい雰囲気を演出できて、我々としても気に入っています。

ー生徒からはどのような感想がありましたか。

中西:
「メタバース空間上で自由に活動ができ、公園のような場所だと思う」という声が印象的でした。アバターを介して集まるのが楽しい、人が隣にいるような感覚で会話やチャットができる、といったポジティブな感想が多いです。

繰り返し使うことで慣れてきたのか、徐々にビデオをONにする生徒が増えてきています。これは今までのビデオ会議ツールを使った運用ではなかった現象で、とても驚きました。

画像出典:oVice公式 YouTube【ovice活用事例/フルVer】三重県教育委員会

三重県の文化施設と“新しい機会”考えたい/不登校支援では「常設型」を構想中

ーこれからoviceを使ってやっていきたいこと、今後の展望を教えてください。

野田:
oviceを1年弱使ってきて、どのような効果を生むかイメージができ、周囲に広める素地ができたように思います。これからは活用先を広げ、図書館や美術館といった文化施設ともうまく連携して、交流の場やイベントの場として活用し、さまざまな機会を生んでいきたいです。

三重県というのは、南北に伸びていて、面積の広い県です。物理的に集まれないことも多い中、oviceの活用を進めることで、各地から参加できるプラットフォームとして使っていきたいです。

中西:
これまでoviceを活用した「オンラインの居場所」は、開催日程を周知して参加する生徒を募ってきました。

oviceを継続して利用する中で、生徒たちが自由に活動できることが魅力だなと思っています。なのでこれからは開設時間を設定し、その時間ならいつでも来ていいという常設型へと移行したいと考えています。生徒同士、もしくは生徒と我々が関係性を持てるような自由な空間にしていきたいです。

▲2023年5月30日に開催した「オンラインの居場所」児童・生徒など50名以上が参加した

ー最後に、不登校支援のあるべき未来と、その未来を実現するうえでoviceに期待することを教えてください。

野田:
対面や電話などによる支援が重要であることは当然として、テクノロジーを活用した場所や時間に制約されない支援が今後は求められてくると思っています。

「オンラインの居場所」はそういった未来になっていく中で、我々ができることは何かと考え生まれた事業です。これまでにも、さまざまな試行錯誤がありました。これからも新しいアイデアを実行、実現していきたいと考えています。こうした挑戦に、oviceは非常に有効だと感じています。今後も、クラウドならではの迅速な機能追加や改修、さまざまなウェブサービスとの連携を期待しています。

<参照>三重県|令和5年度「オンラインの居場所」の開催について

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